和文機関紙「平和文化」No.217, 令和6年9月号

広島平和記念資料館 令和6年度第1回企画展

新着資料展

―令和4年度寄贈資料―

期間 令和6年9月13日(金)~令和7年2月25日(火)
場所 平和記念資料館東館1階 企画展示室
 この企画展では、令和4年度に被爆者や遺族の方々から寄贈された955点の被爆に関連した資料の中から、134点を紹介しています。
 写真①の「原爆の絵」は、被爆時13歳だった尾崎稔(おざき みのる)さんが90歳の時に描いた絵です。 顔に火傷を負い収容された救護所で手当てを受ける様子を描いています。 その中で、治療にあたってくれた兵士との出会いを「生死を決めた事として決して忘れることはない」との感謝の言葉も記しています。
 写真②は、当時3歳の久保昭二(くぼ しょうじ)さんの衣服です。 昭二さんは、爆心地から1,300メートルの自宅で被爆し、大火傷を負いました。 服は出血や滲(にじ)み出た体液で変色しています。 母親の必死の治療もむなしく、翌年の8月16日に亡くなりました。
 写真③は、親元を離れ、爆心地に近い広島郵便局で働いていた当時17歳の清水麗子(しみず れいこ)さんが父親に送った手紙です。 麗子さんの遺品や遺骨は見つかっていません。 手紙には、「私達も戦場と同じいつどんな事があるか分かりません。頭の上に落ちたらいっぺんです。」と書かれています。
(写真③)原爆で亡くなった清水麗子さん(当時17歳)が父親に宛てた手紙 (清水貞之(さだゆき)寄贈)
 このような資料を前に当時の人々の声に向き合い、「もう二度と繰り返してはならない」との思いを心に刻んでいただければと思います。
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