和文機関紙「平和文化」No.218, 令和6年12月号

トルコ・アンカラ市で原爆写真パネル展と被爆体験記朗読会を実施しました

 日・トルコ外交関係樹立100周年にあたる今年9月、トルコのアンカラ市チャンカヤ区の現代芸術センターにおいて、原爆写真パネル展「広島・長崎 平和の展示会」を実施しました。 チャンカヤ区との共催で行われたこの展示会には、約550人の来場者があり、若い世代に、核兵器の非人道性、核兵器廃絶の重要性を訴える良い機会となりました。
原爆写真パネルの説明を熱心に読む来場者たち
原爆写真パネルの説明を熱心に読む来場者たち
 今回展示したヒロシマ・ナガサキ原爆写真パネルは、在トルコ日本国大使館の協力でトルコ語に翻訳されたものです。 完成した30枚のトルコ語版パネルは、10月初めにもイスタンブール市内で展示された他、今後もトルコ国内で活用されることが期待されています。
 また、パネル展の実施に合わせ朗読ボランティアを現地に派遣し、9月13日と14日に被爆体験記朗読会を実施しました。
 非英語圏のトルコでは言語の壁という大きな課題がありましたが、在トルコ日本国大使館より、アンカラ大学で原爆文学を研究するフィリス・ユルマズ助教授をご紹介いただき、日本語とトルコ語のコラボ朗読会が実現しました。
 参加者による朗読体験では、ジョージア出身のウクライナ人が戦禍にある母国を思いながら朗読したり、日本語を学んでいるトルコ人学生が日本語で朗読したりと、思いのこもった朗読となりました。
朗読ボランティアの前で日本語の朗読に挑戦する参加者
朗読ボランティアの前で日本語の朗読に挑戦する参加者
 また、ユルマズ先生は、朗読ボランティアとしてトルコ国内で活動することに意欲を持っておられ、近い将来、トルコ語での被爆体験記朗読会が実施される可能性もあります。
 14日は、アンカラ市内の土日基金文化センターで、日本人補習校で学ぶ小学1年から中学3年までの子どもたちとその保護者を対象に、平和講義と朗読会を日本語で実施しました。 低年齢の子どもたちも、とても熱心に取り組んでくれました。 「海外では原爆や平和について学ぶ機会がほとんどない中、貴重な体験だった。」と、参加した保護者から評価をいただきました。
土日基金文化センターでの朗読会
土日基金文化センターでの朗読会
(原爆死没者追悼平和祈念館・平和記念資料館 啓発課)
 
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