平和首長会議リーダー都市就任要請等(米国出張)
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小溝泰義平和首長会議事務総長(本財団理事長)が今年6月、米国内の4都市(デモイン市、シカゴ市、インディアナポリス市及びワシントンDC)を訪問し、各地域で中心的な役割を担うリーダー都市への就任要請を行いました。
また、全米市長会議への出席や、政府関係者及び平和NGO関係者との今後の連携についての協議などを行いました。
主な用務は次のとおりです。
6月22日(水)
フランクリン・カウニー デモイン市長と面会しました。
オバマ大統領の来広を受け、核兵器廃絶の機運が高まっている中で、「今こそ、米国の中でリーダー都市を中心に主体的な活動を展開する土台を築くため、是非リーダー都市として協力をお願いしたい」との意向を伝えました。
また、原爆の子の像に寄せられた折鶴を手渡し、込められた平和を願う思いを伝えました。
カウニー市長はその場でリーダー都市就任の承諾書に署名し、今後の地域活動について速やかに検討したいと述べられました。
6月23日(木)
岩藤俊幸在シカゴ日本国総領事館総領事と面会し、平和首長会議の米国内での地域活動を推進するため、リーダー都市にデモイン市が就任したこと、米国の平和首長会議加盟都市が主体的な活動ができる体制を作っていくことを目指していることを説明しました。
岩藤総領事からは、できるだけ協力したいとの回答がありました。
6月24日(金)
インディアナポリス市で開催された全米市長会議に出席しました。
会場でビル・デブラシオ ニューヨーク市長、トム・コクラン全米市長会議事務局長及びステファニー・ローリングスブレイク同会長(ボルティモア市長)とそれぞれ面会し、平和首長会議を代表して参加していることを伝えた他、気候変動に対する優良施策の表彰式や開会行事等に参加しました。
6月25日(土)
全米市長会議の国際関係常任委員会において、小溝事務総長が発言し、超党派の平和首長会議が核兵器のない平和な世界を共通目標としつつ、各国・地域の独自性を尊重した活動を展開していることを紹介しました。
また、全米市長会議が長年にわたり平和首長会議を支持する決議文を採択していることに謝辞を述べるとともに、今後の連携強化を訴えました。
6月27日(月)
バリー・ブレックマン スティムソンセンター共同設立者及びブライアン・フィンレイ同センター会長兼CEO等と面会しました。
ブレックマン氏は、市民社会の盛り上がりによって政治家の核兵器の問題についての取り組み方が変わってくるので、平和首長会議の活動は意義のあることだと述べました。
また、平和記念資料館に送付予定の原爆投下直前、直後の広島や長崎の写真の原本を紹介されました。
6月28日(火)
ローズ・ゴッテモラー米国国務省国務次官と面会しました。
この中で、オバマ大統領の来広を受け、核兵器廃絶の機運が高まっている今だからこそ、米国でも平和首長会議の枠組みを活用した取組を強化するために訪米したことや、全米市長会議で平和首長会議を支持する決議文が採択されたことを伝えました。
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今回の出張では、3つの大きな成果がありました。
1つ目は、デモイン市長にリーダー都市就任を承諾していただいたことです。
今後リーダー都市として米国の加盟都市が主体的な活動を展開しつつ、米国政府の中枢にも働きかけていける体制を作っていくことを期待し、支援していきたいと考えています。
2つ目は、平和首長会議として全米市長会議に参加したことです。
今後も同会議の状況を踏まえながら参加し、連携強化を図ります。
3つ目は、5月にオバマ大統領が来広した際、大統領自ら平和への思いを込めて折った鶴を受け取った小学生と中学生が在籍する広島市内の小学校及び中学校の児童生徒が、そのお返しに、「日米両国が協力して核兵器のない世界を目指していきましょう」との願いを込めて折った千羽の鶴を米国に持参し、全米市長会議会長に贈呈したことです。
会長は児童生徒の思いを理解して大変喜ばれ、意義ある取組となりました。
なお、今回は米国在住の本財団専門委員2人が出張の準備
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デモイン市長に折鶴を渡す小溝事務総長
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段階から関わり、共に各地を訪問しました。
各専門委員の日頃の活動の成果もあり、非常にスムーズに各地での用務が進み、大変有意義な出張となりました。
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(平和連帯推進課) |
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