第12回「平和と繁栄に関する済州フォーラム」への出席
 小溝(こみぞ)泰義(やすよし)本財団理事長は、5月31日から6月1日、第12回「平和と繁栄に関する済州(チェジュ)フォーラム」に出席するため、韓国・済州特別自治道を訪問しました。
 小溝理事長の主な用務は次のとおりです。

第12回「平和と繁栄に関する済州フォーラム」での発表
 「平和と繁栄に関する済州フォーラム」は、東アジアの信頼構築や協力を目指し、外交安保分野を中心に、経済経営、環境教育、女性問題、地域開発などの様々な分野における信頼醸成と調和を図ることを目的に2001年から開催されています。
 6月1日、小溝理事長は、「平和推進のための地方政府の役割」をテーマとしたセッションでパネリストとして発表し、被爆者が人道的信念を持ち、核兵器のない平和な世界の実現を訴え続けていること等、被爆者がこれまで果たしてきた役割を紹介しました。
 また、平和首長会議は被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」との思いを推進力としており、核兵器廃絶のための活動と持続可能な世界平和のための確かな基盤づくりに焦点を当て、様々な取組を行っていることを説明しました。 更に、かけがえのない人々が、多様性を尊重しつつ、誰もが人間らしく安全に暮らせる社会を実現するために努力したいとの決意を表明しました。
済州フォーラムで発表する小溝理事長
(ウォン)喜龍(ヒリョン)済州特別自治道知事との面会
小溝理事長と元知事の面会
 6月1日、同フォーラムへの出席に先立ち、元喜龍済州特別自治道知事と面会しました。
 同道は、平成29年6月1日付けで平和首長会議に加盟し、8月に長崎で開催する総会への参加も表明していることから、小溝理事長は、謝辞と歓迎の意とともに、「若者たちが協力して素晴らしい時代を築いていけるように」未来志向で時代を開いていくことが、我々の世代の責任であると述べ、そのために一緒に協力していきたいとの希望を伝えました。
 また、今回の交流を契機に、「互いを尊重し、協力関係を深めて、共にアジアと世界の平和と繁栄する未来のために尽力していきたい。」と決意を述べました。
 元知事は、広島との交流を持続可能なものにしていきたいと述べられ、「双方が人間の悲劇を理解し、その傷を治癒して平和な国際関係の構築に貢献していくため、良い関係を築くことができるのではないか。平和首長会議への加盟は、こうした考え方に基づいて決定した。」と期待を表明されました。

()文教(ムンギョ)済州四・三平和財団理事長との面会
 済州四・三平和財団は、1984年4月3日に済州で起こった騒乱を契機に、当時米軍政下にあった韓国政府が住民を弾圧し、多数の犠牲者が出たことから、その歴史の継承や遺族支援等を目的として2008年に設立された財団です。
 小溝理事長は、悲惨な歴史への追悼の意を表すとともに、今回の訪問を契機に、将来に向けて協力し、平和の構築に努力していきたいとの意向を伝えました。

 今回のフォーラムでは、被爆の実相と被爆者の思いを紹介し、ヒロシマの心を伝えることができました。
 併せて、核兵器に依存しない安全保障の実現に向けて、平和首長会議を始めとする市民社会の動向が鍵を握っていることから、市民一人一人の活動の重要性を強調しました。 他のパネリストや参加者の反応も非常に良く、「核兵器のない世界」の実現に向けた広島の取組への理解を深めてもらうことが出来たとの手ごたえを感じました。
 また、平和首長会議に加盟する韓国の都市が少ない中、韓国政府から「世界平和の島」として認定され、一貫して平和の実現に取り組んでいる同道が今回、平和首長会議に加盟したことは、今後、平和首長会議が韓国内での活動を展開していく上で、重要な意義があります。
 元知事は、都市間の相互協力を通じた平和構築の必要性を訴えており、その考え方は平和首長会議の方向性と一致していることから、今後、同道が平和首長会議の中でも鍵となる加盟都市の1つになる可能性を感じています。

(平和連帯推進課)

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