「国連見学ツアーガイドのヒロシマ研修」を実施
―ヒロシマの心を世界へ―
 広島市では、長崎市と共同で、ニューヨーク、ジュネーブ、ウィーンの国連施設に、被爆資料や写真パネルなどで構成する常設の原爆展を開設しており、日々、各国政府の指導者をはじめ、世界中から多くの見学者が訪れています。
 原爆展を通して、より効果的に被爆の実相を伝えるためには、案内役のガイドやガイドツアー担当職員に被爆の実相を共有していただくことが不可欠です。 このため、平和記念資料館では、国連3施設の見学ツアーガイドを広島に招へいし、被爆の実相を理解するための「国連見学ツアーガイドのヒロシマ研修」事業を平成29年度に開始しました。 2回目となる30年度は、ガイド6人を対象に、昨年12月1日から5日までの5日間、実施しました。
 今回の研修は、初開催であった昨年度のプログラム内容を大きく見直し、広島の地でしか出来ない体験や、被爆体験証言者、ヒロシマ ピース ボランティアとの交流を通した知識、技術の会得に重点を置きました。 内容は、講義の受講のほか、平和記念資料館の見学、慰霊碑や被爆遺構めぐり、被爆体験講話の聴講、ボランティアとの交流会、市内見学などです。
 受講者からは、「実践的な内容が多く、ツアー参加者をガイドするという自身の実務に直結する学習ができた」との感想が寄せられました。 また、複数の受講者から、「プログラムの中で被爆体験講話の聴講が最も印象に残った」との声が出ました。 被爆者から直接話を聴く機会が今後ますます減少し、いずれは聴くことができなくなるという緊張感と切迫感を持って聴講に臨み、講話後も積極的に質問する様子が見られました。
 今後もこの事業を軸に、国連各施設における原爆被害に関する展示の充実や、各施設で行われるツアーでの被爆・核兵器廃絶に関する解説内容の拡充を図り、国際社会での「ヒロシマの心」の発信力の強化に努めていきます。 また、国連との協力関係を強化・拡大し、国連施設でのイベントなど、共同事業の実施についても視野に入れていきたいと考えています。
被爆体験講話の聴講


ボランティアによる慰霊碑解説


袋町(ふくろまち)小学校平和資料館の見学

(平和記念資料館 啓発課)

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